クラゲドーナツ

クラゲドーナツは虚無の味

料理屋の下準備

 最近たどり着いた動画。料理屋の開店前の下準備動画。
 開店する前から慌ただしく働いていることを知った。そりゃあ当然準備というものを考えればそのはずだけれども。見る機会がないものは知ることもできないということ。料理で生計立てるのってめちゃくちゃ大変なんだと思える。
 どんな生き方でも大変だろうけど。
 毎日こんなに準備して色々やってるのに2年間不条理に殴られているんだと思うと悲しい。別に悲しくなりたくて見ているわけではなく。流れるような作業が見ていて心地よいので流し見ている。世の中には色んなところにすごい人がいることを知りながら。
 自分もなりたいのかもしれない。すごい人間になりたいというわけではなく何か能力は手にしていたいという思い。以前書いた何かしていたいという感情。焦燥感なのかもしれない。そんな焦りを持っていながら何もせず過ごしている。心身のバランスがとれていない。不健康な状態だと思う。もう少しバランスを取りたい。
 いつからかずっと不安定な状態を過ごしている。もしかしたら最初からかもしれない。バランスよく生きるのはどうしてか難しい。
 他者もそうなのだろうか。みんなバランスよく生きるのが難しいと思いながら生きているのか。あるいは。
 自分の中のサンボマスターが「いや、もうやめましょう、こんな話は」と言ってきたのでやめる。
 最近掘り下げるべきでない部分をよく掘り下げている気がする。精神衛生管理が危うい。気をつけなければ。
 料理の準備動画に戻ろう。
 思えば昔からたこ焼き屋などの店頭で焼いている様を眺めるのが好きだ。
 知らないものが知っているものに変換されていく感覚といえばそれっぽいが、食料がただの物から美味しそうな料理に変化していくのが嬉しい。生肉よりも焼き肉のほうが美味しそうじゃないか。そういう美味しそうがどんどん生まれてくるのが心地いい。
 あとはそういう何かを作る環境は音がいいのもある。なんとなく規律があるような音。町中の雑音とは対になるような一定の音。それがまた気持ちよくさせる要素だ。
 視覚的にも聴覚的にも気持ちいいものならばついつい流したくなるだろう。
 大量の卵を割っては入れ割っては入れをし、勢いよくかき混ぜた後漉してなめらかにする。そういうものを延々と眺めている。
 なんて不健康な。