クラゲドーナツ

クラゲドーナツは虚無の味

無の1日

 今日は本当に書くことがない。時々一日を無にしてしまう。
 色々することとかしたいことをほったらかしにして、どうしようもなく無にしてしまう。
 これを悪いことだと思ってしまうと身体が蝕まれてしまうので、そういう日もある、仕方のないことだと考えるが締切が近いとどうしてもへこんでしまう。
 テスト前に部屋の掃除をするような、どうしてそのタイミングでしてしまうのかわからないことの一つだ。
 こういう日は毎日やっていることも含めて何をしていたか振り返る。すなわち食事について。
 今日の朝はオムレツを作った。
 先日の晩ごはんの残りの中身が冷蔵庫にあったので、それを電子レンジに放り込む。
 我が家にはオムレツを作る専用のフライパンがある。中の形がオムレツの楕円形の深い部分と入れた具材を包み込む浅いハネの部分とになっているフライパンだ。
 しかしたまには丸いフライパンで作ってみようかと思い(そう思ったのはYou Tubeで料理動画を見たからという安直さ)円形のフライパンに卵を流し込んで、ほどよく固まってきたところにレンジでチンした具材を入れる。
 挑戦。巻いてみる。
 挑戦失敗
 皿を使って無理やりひっくり返したが、あまり巻き込むことができず具材の上に卵が覆いかぶさっているような状態になった。
 味には関係ないのであまり気にせず食べる。先日の晩ごはんの時と同じ美味しさ。ということは成功といえるのではないだろうか。美味しい思いをした。
 これが午前中の全て
 そして何もしていないのにお昼ごはんは食べたくなる。
 冷凍チャーハンを見つけたのでそれを皿に流し込んだ。また電子レンジで温める。
 冷凍チャーハンは常々不思議に思っているのだが、温めると量が減る。
 若干山なりに入ってしまい、これでは多いかと思っていても電子レンジを通すとすっかり減ってしまう。
 電子レンジにつまみ食いされているかウイスキー同様天使の分け前が発生しているとしか思えない。
 熱々にしてくれた電子レンジが報酬として食べたのならば仕方ない。むしろそれだけで許してくれていると思えば優しいもの。これもまた美味しく食べた。
 こうして思い出すと意外と食事を楽しんでいる。毎日のことなので作業的にやり過ごしている中でもささいな変化がある。もう少し目ざとくなんでも見つけるような観察力を身に着けたほうが良いのかもしれない。
 それができれば今日のことを無とは表現しない。
 少なくとも何かがあったことを再確認できてよかった。