SFを少し読んだ。
『零號琴』という作品が気になっているが、長編でかなり壮大な話と聞いているので手が出せないでいた。そこにきて初期の短編がまとめられて発売されたので、どんな人かを知るために購入した。
短編のいくつかを読んだところかなり好み。
表題作の「ポリフォニック・イリュージョン」はデビュー作で第一回三省堂SFストーリーコンテスト優勝作品らしい。
日常の中に生じた違和感がどんどん大きくなって現実が崩壊していくというのが引き込まれた。
SFはまだそれほど読めていないけどとても好きなジャンルだ。
現実の延長線上にあるものもいいし、現実とはかけ離れた世界でもいい。ここではないどこかに連れて行ってもらいながらここについて認識し直すような感覚になる。大きな嘘を付くと逆に本質に近づくかのような。
一方でそういうものを全く感じないものも大好きだ。最後まで知らない世界に浸って終わるというのも気持ちいい。
まだまだ知らない世界なのでこれからじっくり浸りたい。