クラゲドーナツ

クラゲドーナツは虚無の味

小説

廊下

歩けども歩けども出口が見つからない。出口がないというのは入口がないという意味でもあり、自分がどうしてここにいるかもわからない。延々と続く長い廊下の途中に現れた自分に右も左もなく、体がなんとなく「前」だと思った方向に向けて歩き始めた。 延々と…

黒い缶

飲み物を買いにコンビニまで来た。入店し奥の方へ真っ直ぐ進む。 飲料の棚の前に行くと、手前から二つ目中段のあたりに真っ黒な缶が入っていた。 近づいてみても黒としかいいようのない缶で飲み物の名前も会社名もわからない。 周辺にあるものから判断すると…