信号が青になるたびに驚くほどの人が出てきて移動している。毎分これだけの人が動いている街と思うと恐ろしさまである。
ただぼーっと見ていると気が付かないけれど、よくよく注意して見ると色んな人がいることがわかる。
せかせか渡る人。カメラを持って何か撮影している人。待っている人。縫うように走る自転車。全てがぶつからないで流れるように進んでいく。細かい変化に富んでいていつまでも見ていられる。車はタクシーとトラックが多いと知った。知らないことを知った。
自分にとってあまり関係のない土地だけどこれが地続きでつながっているらしいというのはあまり実感がない。
ライブカメラというのもあって所詮画面の中の映像でしかない。歩いている人と同じ目線で見ることができれば実感できるのだろうか。
たとえ実体を伴って肉眼で見たとしても実感できないような気もする。数年住んでようやく自分の世界と認識できるんじゃないだろうか。
東京はなんとなく画面の中で見ている街で、観光で行って肉眼で見て驚いても、満足いくまで観光を楽しんでも、自分の住んでる世界とつながっているかというとあやしい。
自分の世界が東京まで延びていない。自分は小さい小さい世界で生きている井の中の蛙だ。
今のところ2,3個の井があるので将来もう少し増えることを期待する。
たとえ小さくても点在する井があればなんとなく大きく世界を理解できるんじゃないかと思う。
大きな海は知らないが、大きな海がもう少し身近に感じられるぐらいにはもっと他の土地のことを知っていったほうが良いのかもしれない。
東京のライブカメラを見ながらラジオを流す快楽を知ってしまったので、どうしようもない日に効く特効薬を得た気持ち。これからも時々画面の中の東京を見るだろう。